2023年注目の「長期優良住宅」意外と知らない3つの落とし穴!
- #家づくりのお役立ち記事

家を建てる際には、長期的な視点での住宅選びが重要です。
その中でも「長期優良住宅」は、優れた性能と高い品質を持ちながら、税制上の優遇措置住宅としてコストの観点からも注目されています。
長期優良物件には、優れた断熱性や耐久性、省エネ性など多くの利点があります。一見メリットしかないような住宅だと勘違いされる方が多いですが、
実はいいことばかりでもなく、見落としがちなデメリットも存在します。
この記事では、長期優良住宅の特徴をメリット・デメリットと分けて紹介していきます。
このブログでは、熊本で家を建てようと考えている皆さんのために
長期優良住宅に対する理解を深め、より良い住宅選びをサポートします。
- 熊本で家建てようと考えている人
- 長期優良住宅がどんなものかわからない人
- 新築のお得情報が気になる人
- エコや地球環境が気になる人
- 引っ越しはなく、長くマイホームで暮らしていく予定の人
そもそも「長期優良住宅」とは…?

長期優良住宅とは、国土交通省が定めた基準を満たした住宅のこと、または長期にわたり良好な状態で使用できる住宅を評価し、認定する制度です。
これは国が、長期にわたり良好な状態で使用できる住宅を普及させることで、地球環境への負荷を軽減し、住民の安全・安心を確保するためです。
長期優良住宅の認定を受けると、税制上の優遇措置や金融機関の融資の優遇などのメリットがあります。
「長期優良住宅」の条件
長期優良住宅の認定基準は、大きく分けて次の8つです
条件 | 詳細 |
---|---|
1. 構造及び設備 | 構造躯体や設備の劣化対策、耐震性、省エネルギー性能、バリアフリー性などが評価されます。また、劣化対策等級(構造躯体等)「等級3」に該当し、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造に応じた基準のクリアする必要があります。 |
2. 居住環境等への配慮 | 日当たりや通風、眺望、プライバシー、防犯などが評価されます。 |
3. 住戸面積 | 各住戸の床面積が一定以上であることが求められます。戸建て住宅の基準は75平方メートル以上とされ、階段部分を除き、少なくとも1階の床面積が40平方メートル以上必要になります。 |
4. 維持保全計画 | 住宅の維持保全に関する計画が策定されていることが求められます。 |
5. 自然災害への配慮 | 地震や洪水などの自然災害に備えた対策が講じられていることが求められます。 |
6. 耐震等級 | 住宅の耐震性が一定以上であることが求められます。具体的には、住宅の構造などによって耐震等級1~3(倒壊等防止)に該当する必要があります。 |
7. 省エネルギー性能 | 住宅の省エネルギー性能が一定以上であることが求められます。断熱等性能等級「等級5」かつ一次エネルギー消費量等級「等級6」である必要があります。 |
8. 劣化対策等 | 住宅の劣化を防ぐための対策が講じられていることが求められます。維持管理対策等級(専用配管)「等級3」である必要があります。 |
「長期優良住宅」3つのメリット
1.税制上の優遇措置がある。
税制上の優遇措置 | 内容 |
---|---|
住宅ローン控除の適用期間の延長 | 長期優良住宅を購入した場合、住宅ローン控除の適用期間が最大10年延長されます。つまり、住宅ローンの利息を最大10年間、所得税から控除することができます。 |
固定資産税の減額 | 長期優良住宅を購入した場合、固定資産税が減額されます。減額率は住宅の用途や所在する地域によって異なりますが、最大で3分の1の減額を受けることができます。 |
不動産取得税の軽減 | 長期優良住宅を購入した場合、不動産取得税が軽減されます。軽減率は住宅の価格や所在する地域によって異なりますが、最大で3分の1の軽減を受けることができます。 |
登録免許税の軽減 | 長期優良住宅を購入した場合、登録免許税が軽減されます。軽減率は住宅の価格や所在する地域によって異なりますが、最大で3分の1の軽減を受けることができます。 |
2.住宅ローンの金利優遇措置がある

長期優良住宅に対する金利優遇制度があります。長期優良住宅の認定を受けた住宅を購入する場合、フラット35の金利が通常よりも低く設定されます。この金利優遇制度は「フラット35S」と呼ばれています。
金利 | 長期優良住宅未認定 | 長期優良住宅認定 |
---|---|---|
全期間固定金利(金利Aプラン) | 年1.225%~1.725% | 年0.975%~1.475% |
全期間固定金利(金利Bプラン) | 年1.275%~1.825% | 年0.975%~1.575% |
フラット35Sの金利は、住宅の性能や借入金額によって異なります。フラット35Sの金利は、住宅金融支援機構のウェブサイトで確認することができます。
フラット35Sは、長期優良住宅の購入を検討している方にとって、お得な住宅ローンです。フラット35Sの金利優遇の適用を受けるためには、住宅金融支援機構に申請することをお勧めします。
3.地震保険の割引がある

長期優良住宅の認定基準には「耐震性」が含まれており、「耐震等級割引」または「免震建築物割引」のいずれかの適用条件を必ず満たしています。なので、長期優良住宅だから受けることができるのではなく、条件に当てはまるため必然的に受けることができるだけです。
この他にも「建築年割引」や「耐震診断割引」といった割引制度もあります。 ただし、重複して割引を受けることはできませんので、条件を満たす中で最も高い割引率の制度が適用されることになります。
割引制度 | 割引率 |
---|---|
耐震等級割引 | 耐震等級2:30%、耐震等級3:50% |
免震建築物割引 | 50% |
「長期優良住宅」3つのデメリット

1.選択肢が少ない
長期優良住宅は認定基準が厳しく、すべての住宅が認定されるわけではないため、選択肢が少ないこともデメリットの一つです。特に、地方では長期優良住宅の認定を受けた住宅が少ない傾向があります。
2.建築費用が高い
長期優良住宅は、一般的な住宅よりも建築基準が厳しく、高性能な住宅であることが認定されています。そのため、建築費用が高くなる傾向があります。具体的には、100万円~200万円程度の追加費用がかかるとされています。
3.メンテナンスが必要
長期優良住宅は、長く住み続けることを前提に設計されているため、メンテナンスが必要になります。特に、耐震性や断熱性などの性能を維持するために、定期的な点検や修繕を行う必要があります。メンテナンスを怠ると、住宅の性能が低下したり、住宅が損傷したりする可能性があります。
賢い「長期優良住宅」の選び方
認定基準を理解する
長期優良住宅は、国土交通省が定めた認定基準を満たした住宅です。認定基準は、耐震性、断熱性、耐久性、省エネルギー性、維持保全性など、さまざまな項目で構成されています。住宅を選ぶ前に、これらの認定基準を理解しておくことが大切です。
住宅性能評価書を見る
長期優良住宅は、住宅性能評価を受けることが義務付けられています。住宅性能評価書には、住宅の性能に関する情報が記載されていますので、必ず確認しましょう。
住宅メーカーの保証内容を確認する
長期優良住宅は、住宅メーカーの保証が付帯されていることがほとんどです。保証内容は、住宅メーカーによって異なりますので、必ず確認しましょう
立地条件を考慮する
長期優良住宅は、長く住み続けることを前提に設計されています。そのため、立地条件も重要です。通勤や買い物に便利な場所かどうか、自然災害のリスクがないかどうかなど、よく考えて選びましょう
予算に合うかを検討する
長期優良住宅は、一般的な住宅よりも建築費用が高くなる傾向があります。そのため、予算に合うかを事前に検討しておくことが大切です。
まとめ
今回は長期優良住宅について解説していきました。
長期優良住宅は、税金や保険など金銭面で大きなメリットがあるのと同時に、同じかそれ以上に費用や時間がかかることがわかったと思います。
それでも今後も長く住んでいきたい、エコや地球環境に優しい家造りに興味がある方は
一度ハウスメーカーに相談してみるのもいいでしょう。
経験数が多いハウスメーカーのほうが安心して任せることができるので、必ず実績経験数を事前に調べてから相談しましょう。